用語集

近親姦

近親姦(きんしんかん / incest)とは、家族をはじめとする近親者による性的行為のことをいいます。男性から女性、女性から男性、また異性間、同性間のいずれでも、また大人と子ども、子ども同士、大人同士のいずれも起こります。

ひと昔前まで「近親相姦(きんしんそうかん)」という表現が多く使われましたが、当事者たちのうち力や立場の弱い者が、相手に対する過剰適応を起こして、主体的にではなく性的行為に応じた場合がほとんどであるため、相互的な行為との誤解をあたえる表現だとして、近年では使われなくなってきています。忌避される話題であるだけに、加害者が加害者としての責任をあいまいにするために、いまだに使うことも多くあります。

近年の本格的な研究が始まったのは、ジュディス・ハーマンが1981年に『父-娘 近親姦』を著してからといって過言ではないでしょう。

近親姦は多くの文化のなかで禁忌と考えられてきましたが、禁じられる対象となる近親者の範囲や、何をもって性的行為とするかについては、文化によって違いがあります。近親姦タブーの起源については、いくつかの説があります。

まだまだ社会でオープンに論じられることが少ない、とかく物議をかもす話題ですが、その陰に隠れて多くの近親姦がおこなわれていることも徐々に明らかになってきており、新たな犠牲者を生み出さないためにも、実態が明らかにされていくことが望まれます。