用語集

国際麻薬三条約

国際麻薬三条約(こくさいまやくさんじょうやく / International Conventions on Narcotic Drugs)とは、麻薬を主とする、特定の薬物に関して、その使い方や管理流通の仕方を国際的な話し合いによって定めた3つの条約のことをいいます。

1912(明治45)年に第1回国際あへん会議が開かれ、インドの大麻草についての国際的な話し合いが持たれたことに端を発し、二度の世界大戦と半世紀近い年月を経て、20世紀後半に現在のかたちを整えていきました。

詳しくは、

1961年 麻薬に関する単一条約(Single Convention on Narcotic Drugs)
……日本は1964年加盟。



1971年 向精神薬に関する条約(Convention on Psychotropic Substances)
……単に向精神薬条約と略される。日本は1990年に加盟。



1988年 麻薬及び向精神薬の不正取引の防止に関する国際連合条約(United Nations Convention Against Illicit Traffic in Narcotic Drugs and Psychotropic Substances)
……1990年発効。日本はこの条約に加わるために、国内の法律との整合性を図るために、1991年に麻薬及び向精神薬取締法等の一部を改正し、「国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律(通称:麻薬特例法)」を公布のうえ、1992年に批准。


に分かれます。

これらの条約で対象となった薬物は、痛みを減らす作用などがあり、医療で使うことは今後とも避けられませんが、野放図にしておくと、人々が乱用し、公衆衛生に大きな害毒をもたらすと考えられるため、国際的に適切な管理をするために、このような条約がむすばれました。