リカバリング アドバイザー養成講座

VOL.6  サバイバーはサバイバーを助けることで患者が患者でなくなる (第1期修了生 とまと)

VOL.6 サバイバーはサバイバーを助けることで患者が患者でなくなる(第1期修了生 とまと)


● 悩みの答えがこの講座にあるかもしれない

養成講座が始まることを知った頃、アライアント臨床心理学大学院(CSPP)の学びの最終段階の修論を書いていた時で非常に苦しい時だった。私は,サバイバーとして生きのびてきたと思っているが,そもそも私は,「カウンセラーになっていいのか」,「そういう資格があるのか」という悩みの答えを求めていた。この講座に答えがあるかもしれないと思った。

斎藤先生は,「サバイバーはサバイバーを助けることで,治療は進む(患者が患者でなくなる)」と言われているが,そうだと思う。


● フェミニズムの講座で,男女での受け止め方の違いにショックを受ける

1期のカリキュラムは,ほとんどCSPPと同じになっていた。時間が短いのに盛りだくさんで受講生も講師もたいへんだったと思う。私は,専門家と私達が仕事をするにあたり,知るべきことは学んでいるから自信を持てと言われているように感じた。

フェミニズムに関する講座では,男女で受け止め方に非常に大きい差があると気づかされ,ショックだった。サバイバーであれば,男性も私達女性の虐げられているという感覚や男女は対等だよねという感覚に共感してもらえるはずだという思い込みがあったのだ。

私は,女だから虐げられていると感じて生きてきたのだが,男性のサバイバーにもそういう虐げられてきたという感覚が根強くあって,男女対等なんて言う話は聞けるものではなかったのかもしれない。


● レポートに質問を考えて書くことで理解が進む

私は1期の評価がCだったので,2期の補講を受けたが,これは大変ラッキーだったと思う。なぜなら,斎藤先生の講義の内容がⅠ期の時より実践的になったからだ。

斎藤先生は質問をレポートに書くとよい成績がつくと言われたので,一生懸命質問を考え,書くようになった。毎回レベルの低い質問だと思うが,質問を考えると自分が何がわかっているのかわかっていないのか,少しは気づけるような気がする。

受講前と受講後とでは、仲間から顔つきが変わったと言われることが多い。そういう変化は私自身はよくわからないが,斎藤先生の言われている精神分析的治療法をやっていこうと覚悟したのかもしれない。


● 精神分析的治療法を身につけ実践に活かしたい

私は,おばさんのおしゃべりみたいなことが非常に苦手だったのだが,CSPPのカウンセリングの実習では,おばさんのおしゃべりみたいな対面での会話でクライアントの変化を体験した。しかし,何か足りない,何かヘンだと感じていた。斎藤先生が言われている精神分析的治療法は,私の求めていたものかもしれないと感じたので,その方法を身に付け,仕事としてやっていきたいと思っている。今は,実習をさせていただけることに感謝している。