JUST面会交流支援


オンライン交流



2020年春、私たちの暮らす世界は一変しました。かつてない人々の行動変容が起こり、離れて暮らす親子がコンタクトをとることへの不確実性が高まっています。このような状況下、オンラインで実施する面会交流は、新たな共同養育の実践法としての可能性を秘めています。私たちは、安心・安全のもとで行われるオンライン面会交流の普及に取り組んでいきます。



2015年にアメリカ法曹協会(American Bar Association)が発行した雑誌に、興味深い記事が載っています。アメリカではオンラインの面会交流について、子どもの年齢別にどのような注意点があるか、研究が進められてきました。多くの学びを得ることができるこの記事を、要約してご紹介します。

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アフガニスタンに派遣された、ある空軍兵士がいました。この兵士は、幼い子どもとほぼ毎日Skypeで交流を続けました。スクリーン越しに本を読んで寝かしつけたり、宿題を手伝ったり、子どもに今日何があったか聞いたりしました。すると、直接触れ合うことができないにもかかわらず、4歳と6歳だった子どもはこのようなスタイルでの父親との交流にすぐに慣れました。4歳の子どもが日々のルーティンとして、夕方になると自らコンピュータを立ち上げ、Skypeの通話ボタンをクリックするようになりました。こうしてこの親子は、互いの繋がりを保ち続けることができました。

離婚後の別居親が同じように子どもと毎晩連絡をとりあうのは、現実的とは言えないでしょう。しかし、空軍兵士の事例は、両方の親が協調して子どものために調整すれば、親子のバーチャルな交流は決して不可能ではないことを示しています。アメリカでは、両親が協力しあえる関係にない場合、裁判所が遠距離間のバーチャル面会交流を命じることがあります。

【中学・高校生】
子どもの自意識が高まり、モバイルに夢中になる時期です。同居している親との会話さえ少なくなる時期で、別居親とはなおさら感情的・身体的な距離が広がりやすくなります。親とは直接会うのではなく、モバイルでメッセージを送りあう方がいい、という子どももいます。自分の時間を制約されることなく、込み入った相談もしやすいからです。World of WarcraftやFinal Fantasy 14といったオンラインゲームも楽しめるかも知れません。

【小学生】
離れて暮らす親との結びつきを感じられるよう、より頻度の高い面会交流を設定してもよい時期です。オンライン面会交流は、この時期の子どもとの交流には特に効果的です。子どもはいつもの環境で、日々の出来事を話すなど、落ち着いて親と関わることができます。子どもがスクリーンの前で集中できる時間は、限られています。子どもが楽しめるアクティビティを工夫するのは、親のつとめです。たとえば、塗り絵、レゴ、読書、動画の閲覧、オンラインゲームなどが考えられます。子どもが前向きに参加できるようにするためには、どのぐらいの時間交流するか、子どもが自分の意思で決められるようにするのが重要です。

【幼児期】
画面越しに微笑んだり、声を出して笑ったり、子どもの視覚や聴覚に訴えかける形の交流となります。最適なスケジュールを見つける必要があります。できるだけ頻度は高い方がよいですが、1回あたりの時間は短めで、睡眠やお昼寝を妨げないように配慮しなければなりません。オンライン交流に先立ち、両親がテキストメッセージで子どもの状況を伝達しあえるのが理想です。そうすれば、子どもは快適に、気が散っていない状態で参加できます。ある父親は、娘が2歳のときにオンライン面会交流を始めました。それまで母親と娘は異国に住んでいて、父親と娘は顔を合わせたことがありませんでした。週3回、3ヵ月間 Google Hangoutsで交流したあと、初めて直接的な面会交流を実施したところ、娘は迷わず父親に駆け寄ったそうです。電話ではなくビデオで交流できていたのがよかったと、この父親は振り返ります。

オンライン面会交流を成功させるには、子どもの年齢にかかわらず、両親が力を合わせることが不可欠です。たとえば、複数名の小さな子どもが参加するとき、コンピュータがハード的ソフト的に壊されないよう、同居親が見守っていなければならないでしょう。両方の親が互いに前向きな関係を築く努力をしていなければ、子どもは双方の親と健全な親子関係を結ぶことはできません。同居親は、子どもが別居親と安定した関係を構築できるよう、バーチャル交流に前向きであることが望まれます。また、直接的な面会交流ができるようになったとき、同居親が子どもと連絡を取るのにもオンラインを活用できます。別居親は、バーチャル交流を通して、子どもの成長や教育に関わることができます。何より、愛情と温かさを子どもに示すことができます。


参考文献:”When You Can’t Be There in Person – Virtual visitation can open a door into your child’s world” BY CHRISTINA S. GLENN & DENISE HALLMARK, Published in Family Advocate, Vol. 38, No. 1, (Summer 2015) p. 19-21. © 2015 by the American Bar Association.


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